ロボアドバイザー2社の譲渡損益・配当所得と課税額

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先日触れた、2社のリバランスの方法(ウェルスナビは「配分変更」、Theo(テオ)は「スイッチング」)の違いで、課税額に大きな差が生じることについて、2023年の実績を具体的に示して説明する。

2社ともに、税負担を自動で最適化する機能(DeTAX、Theoタックスオプティマイザー)があり、適宜、損益確定・利益確定が自動的に行われている。

2社が交付した2023年の特定口座年間取引報告書から転記した譲渡所得と配当所得、課税額は以下である。

○ 譲渡所得

  • ウェルスナビ:-¥139,068(売却収入:¥5,192,912、取得額:¥5,331,980) 所得税の源泉徴収額:¥0
  • Theo(テオ):¥305,054(売却収入:¥32,594,945、取得額:¥32,289,891) 所得税の源泉徴収額:¥61,968

○ 配当所得

  • ウェルスナビ:¥258,105(損益通算前※)/¥119,037(損益通算後※) 所得税の源泉徴収額:¥19,007(損益通算後※)

  ※ 譲渡損は配当所得で損益通算できる課税のルールがある。

  • Theo(テオ):¥342,983 所得税の源泉徴収額:¥62,844

Theo(テオ)はリバランスの売買の頻度が高く、3,000万円以上の売買を行っている。

一方、ウェルスナビは500万円強の売買にとどめ、かつ税負担自動最適化機能(DeTAX)により譲渡損を計上している。

この差が、譲渡所得と配当所得の合計で大きな差となり、譲渡損の損益通算が効いたウェルスナビは¥119,037に抑えられた一方、Theo(テオ)は¥342,983となった。国民健康保険の保険料の算定基準となる総所得額で約22万円の差が生じた。

また、所得税・住民税の課税額でも大きな差となり、譲渡損の損益通算が効いたウェルスナビは¥19,007に抑えられた一方、Theo(テオ)は¥124,812となった。

税負担自動最適化機能とリバランスについては、ウェルスナビがTheo(テオ)よりも優れているという結果となった。

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