はじめに
より最適な資産運用方法を知るため、“投資初心者のバイブル”と評される【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術(朝日新書)を読んでみました。
この記事では、書籍の内容を踏まえて、
- 「ほったらかし投資術」が重視する投資の考え方
- インデックスファンドの特徴と選び方
- ロボアドバイザーとの比較と実践方針
をわかりやすく解説します。
「ほったらかし投資術」が重視する3つのポイント
書籍では、投資において以下の3点が特に重要だとされています。
- 低コストのインデックスファンドに投資すること
- 世界中の株式に広く分散投資すること
- 長期的に“ほったらかし”で運用すること
この考え方は、シンプルでありながら再現性が高く、初心者にも実践しやすい投資法です。
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは、日経平均株価やTOPIX、S&P500などの株価指数(インデックス)に連動するよう設計された投資信託です。
市場全体の動きに連動するため、特定の企業や国に依存せず、低コストで分散投資ができます。
いわば「個別株の詰め合わせパック」であり、個別株のように経営破綻による“紙くず化”のリスクはほとんどありません。
インデックスファンドが推奨される理由
1.アクティブファンドより成績が安定
過去の統計では、アクティブファンドの約7~8割がインデックスファンドに劣る成績を出しています。
つまり、「プロでも市場平均に勝つのは難しい」という事実があります。
2.手数料(信託報酬)が圧倒的に低い
投資信託のコストには「売買手数料」や「信託報酬」がありますが、これは確実に発生するマイナスリターンです。
長期投資ではこの差が運用成績に大きく影響します。
ロボアドバイザーとの比較
「ほったらかし投資術」では、ロボアドバイザー(WealthNavi、THEOなど)を推奨していません。
その理由は、信託報酬率の高さにあります。
| 比較項目 | ロボアドバイザー | インデックスファンド(例:オルカン) |
|---|---|---|
| 年間信託報酬 | 約1.1% | 約0.05775%(2024年7月時点) |
| 100万円運用時の手数料 | 約1.1万円 | 約577円 |
| 想定リターン | 年5%程度 | 年5%程度 |
同じ運用成果を見込むなら、低コストのインデックスファンドを選ぶ方が合理的です。
特に資産額が大きくなるほど、この手数料差は運用成績に大きく影響します。
実際の投資方針の見直し
筆者自身も、これまでロボアドバイザーで運用してきました。
債券や金、不動産などに分散され、成績はまずまずでしたが、今後は「ほったらかし投資術」の考え方に基づき、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を中心に積み立て投資を行う方針に変更しました。
このファンドは、
- 信託報酬が業界最低水準(0.05775%)
- 全世界の株式市場に広く分散投資可能
という点で、まさに“ほったらかし投資術”の実践に最適です。
まとめ:低コスト・分散・長期が成功のカギ
「ほったらかし投資術」が伝える本質は、次の3つに集約されます。
- 低コスト(信託報酬を抑える)
- 分散投資(全世界に投資)
- 長期運用(時間を味方につける)
ロボアドバイザーのような便利なサービスもありますが、運用コストを抑えて市場平均に連動するインデックスファンドこそ、資産形成の最適解といえるでしょう。

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