オルカンを悪く言う情報を最近よくみかけます。

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「ほったらかし投資術」が勧めている「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」は、信託報酬率が純資産総額に対して年率0.05775%と、運用コストが業界最低水準のインデックスファンドである。

欲張らずに長期間かけて堅実に運用したい投資初心者が手始めに購入する投資商品として最適と言えるのではないだろうか。

日々、経済の情報を収集する必要はなく、相場の上昇/下落に日常生活が影響されるような可能性は低く、心穏やかに資産運用に向き合うことができるのは、長期で資産運用を続けるために重要である。

実際、新NISAが始まった2024年1月以降、投資信託の買付金額ランキングでは「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」が2強となっており、多くの方々に支持されている。

しかし、2024年4月頃から、オルカンを悪く言う情報を見かけるようになった。

  • オルカンはつまらない、面白みには欠ける、投資初心者を脱却できない。
  • オルカン一択は危ない、オルカンはおすすめしない。
  • オルカン信者は思考停止/情報弱者
  • オルカンよりも日本株

こういう情報については、情報を発信する人の所属や肩書きを確認して、例えば、証券会社や銀行の関係者であれば「ポジショントーク」、経済雑誌のウェブサイトであればスポンサー企業の「提灯記事」という疑う目線も大切である。

実際に、「個別株の方がオルカンよりも運用利回りが高い。」など、別の金融商品に誘導する情報もあるが、自社の儲けを大きくするための営業活動の一環に違いない。(利回りが高いのは事実だとしても、それとセットで損失リスクが高いのも事実で、そこには触れていないこともある。)

また、暴落や円高による基準価額の下落をあおる情報については、オルカンが壊滅的ならば、個別株はもっと悲惨な状況だろうし、円高で影響を受けるのはオルカンだけでなく、様々な金融商品でも似たり寄ったりと考えている。(為替ヘッジありの金融商品もあるが、オルカンよりもはるかに手数料が高いはずである。)

オルカン人気が自社の儲けにつながらない状況を裏返してみれば、オルカンは低コストでユーザーにとって非常に優れた金融商品であると言える。

ほかには、SNSやYoutubeでの発信もあるが、広告収入を目的とした「閲覧数稼ぎ」や「炎上」などと受け止めている。

おそらくは、オルカンを勧める内容のコンテンツは飽和していて、閲覧数を稼ぐことができないので、逆に不安をあおる極端な情報を発信して、目立ちたいということなのだろう。

いずれにせよ、私の資産運用の原点は、「ほったらかし投資術」の著者である山崎元氏が繰り返し発信していた「平均投資有利の原則」である。

  • 相対的な運用競争にあってはアクティブ運用の平均を持ってじっとしているのが有利である。
  • 「グローバル株式の平均」に近いもので手数料がローコストなものがあれば、これ一本に絞って保有することが長期的には有利だろう。

定期的にこの原則を思い出すと、欲張らずにオルカンで行こうという気持ちになる。

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