ほったらかし投資術やロボアドバイザーを活用した資産運用・趣味関連の記事を投稿している当ブログでは、本記事で新たに発表された SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型) に注目します。
1.発表の背景と設定概要
2024年8月28日、SBIアセットマネジメント(SBIグローバルアセットマネジメント)から、同ファンドが設定されることが発表されました。販売開始は 10月1日予定 です。
本ファンドの最大の特徴は、驚異的な信託報酬率 年0.0550%(税込)を掲げている点です。
2.商品スペック一覧
以下、該当ファンドの主要スペックを整理します。
- 購入時手数料:0円
- 売却時手数料:0円
- 信託報酬率(純資産総額に対して):年0.0550%(税込)
- 投資対象:海外株式・国内株式
- ベンチマーク:無し(SBI独自基準による銘柄選定・ポートフォリオ構築)
- 決算/分配:年4回(2月20日、5月20日、8月20日、11月20日)
- 分配金:年4回の決算時に分配を予定(ただし支払いを保証するものではありません)
3.既存商品との比較:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)
比較対象として、低コストインデックスファンドの代表格「オルカン」を取り上げます。
- オルカン:信託報酬率 年0.05775%(税込)
- 分配金:再投資型(分配無し)
- ベンチマーク:MSCI ACWI
この比較から、SBI全世界高配当株式ファンドは「信託報酬をさらに低く抑えた上で、年4回分配あり」という特徴を持っています。
4.なぜ低コストが可能なのか?
本ファンドが年0.0550%という低コスト水準を実現できる理由として、
- ベンチマークを設定せず、インデックス使用料を払わない構造
- 独自の銘柄選定・ポートフォリオ構築による運用手法
が挙げられます。
そのため、既存の「類似インデックスファンド」と同じ枠組みではなく、比較的運用コストを引き下げやすい設計になっていると考えられます。
5.年4回配当のメリット・デメリット
この商品が「年4回配当」という点でも注目されます。メリット・デメリットを整理します:
- メリット:定期的に収入(分配金)を期待できるため、「インカムゲイン重視」の投資方針に適している。
- デメリット:分配が行われることで「税金が発生する可能性」「再投資の効率が下がる可能性」がある。特に“ほったらかし投資術”の観点では、分配無しで再投資されるタイプの方が運用の手間が少ないという議論もあります。
したがって、年4回配当をどう捉えるかは、自分の投資目的・税制・再投資スタイルを踏まえて判断が必要です。
6.投資スタイルへの位置づけと注意点
- 自分の証券口座で販売開始日・取扱いを確認すること。
- 分配金を受け取った後、 再投資をどうするか(自動再投資の有無)を把握すること。
- 長期投資を考えるなら、 分配無し・自動再投資型のファンドと比較すること。
- 年4回配当だが、それが必ず同額・安定的に支払われるわけではないという点を理解しておくこと。
まとめ
- 『SBI全世界高配当株式ファンド(年4回決算型)』は、信託報酬率 年0.0550% と非常に低コストな全世界株式型ファンド。
- 年4回の分配という特徴があり、「インカム+キャピタルゲイン」両方を狙いたい投資家には魅力的。
- 一方で「ほったらかし投資術」の観点では、分配頻度・再投資手間・税制影響を考慮すべき。
- 長期的な運用を志向するなら、販売チャネル・自分の口座事情・再投資可能性をしっかり確認したうえで検討しましょう。

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