本ブログではこれまで、ロボアドバイザー2社(ウェルスナビ/THEO)のリバランスの違いに着目し、「所得税・住民税の還付」 と 「国民健康保険料の増額」 を総合的に試算しながら、確定申告する/しないを判断することを解説してきました。
現行制度では、国民健康保険料の増額要因となるのは、
- 分配金(配当所得)
- リバランス(売却を伴う)による利益確定(譲渡所得)
であるため、
- 分配金が発生しない再投資型の投資信託などを選ぶ
- 利益確定やリバランスはできる限り行わない
というのが私の結論でした。
■ 2025年11月14日、制度変更につながる重要な報道
2025年11月14日、政府・与党が次の方針を検討し始めたと報じられました。
所得に応じて決まる医療・介護保険料や窓口負担に、株式配当など金融所得も反映させる
つまり、これまで国民健康保険料には一切影響がなかった「源泉徴収ありの特定口座」の金融所得が、今後(将来)は保険料の算定対象となる可能性が高いということです。
■ 現行制度のおさらい
特定口座(源泉徴収あり)でETFや投資信託を保有して得られた分配金・譲渡益には20.315%の源泉徴収が行われます。
特定口座(源泉徴収あり)では、証券会社やロボアドバイザー側の手続きで納税は完了するため、投資家個人は確定申告する必要はありません。
ただし、納め過ぎた所得税・住民税の還付を受けることができる場合があり、その場合は確定申告する必要がありますが、同時に国民健康保険料や介護保険料の負担が増えます。
つまり税金は還付されますが、社会保険料の負担は大きくなるため、トータルの負担額を試算してから確定申告しない/するを考える必要があります。
納税方法別の整理は以下のとおりです。
| 納税方法(現行制度) | 確定申告 | 所得税・住民税の還付 | 国民健康保険料への影響 |
|---|---|---|---|
| ① 総合課税 | 必要 | 還付あり(節税) | ③より増える |
| ② 申告分離課税 | 必要 | 還付あり(節税) | ③より増える |
| ③ 源泉徴収(確定申告不要) | 不要 | 還付なし | 増加なし(現行) |
■ 制度が変わるとどうなるか(2025年ベース試算)
今回議論されているのは、
③「源泉徴収あり・確定申告不要制度」でも金融所得を国民健康保険料の算定に含める、上の表の赤色セル部分の改定です。
私のケースでは、制度が改定された場合、国民健康保険料が1年間で約25万円も増額となります。
たとえ確定申告をして所得税・住民税の還付を受けたとしても、トータルでは約10万円の負担増となる見込みです。
この制度改正は、源泉徴収ありの特定口座で資産運用をしている多くの人にとって非常に大きな影響となります。高配当株や分配型投資信託で運用している投資家も同様です。
■ 今後さらに重要になること
- 分配金は必ず「再投資型」を選ぶ
- ロボアドバイザーはリバランスの頻度が極力低いものを選ぶ
- 安易に利益確定せず、必要な場合に限り必要な分を利益確定する
分配金・配当金やリバランスによって課税される利益が増えるほど、その分、将来の保険料負担が大きくなる可能性があるためです。
■ 想定される対策(制度改正前にやるべきこと)
制度改定前の対策としては、
- 分配金が出やすい
- リバランスで課税が頻発する
ロボアドバイザーは解約し、分配金再投資型の投資信託(例:オルカン)へスイッチングする のが良いと考えます。
生活費が必要なときは、必要な分だけオルカンを売却して取り崩す方式 が、保険料面でも運用効率の面でも最適です。
■ 結論
今回の制度改正案は、多くの投資家にとって 「国民健康保険料の実質的な増税」 となる可能性があります。
個人の資産運用戦略に与える影響は大きいため、今後の続報に注意しながら、事前の対策を検討していく必要があります。
私も現在ロボアドバイザーを利用していますが、制度改定に向けて徐々に資金を引き揚げ、対策していきたいと思います。

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