2024年7月現在、私はロボアドバイザー2社と、低コストで人気のインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)」を活用して資産運用を行っています。
■ 7月の相場と運用資産の含み益の減少
2024年7月の相場は、ドル安円高と株安が同時に進行した影響で、運用資産に大きな変動がありました。
- ロボアドバイザー(2社)の含み益減少率は−32.3%と−34.0%
- オルカンの減少率はさらに大きく、−35.5%
- 含み益は金額ベースで約750万円が消失
■ ロボアドの“分散投資”は機能したのか?
ロボアドバイザーは、一般的に以下のような資産クラスに分散して投資されます:
- グロース:主に株式のETF
- インカム:主に債券のETF
- インフレ:金や不動産など実物資産に関連するETF
こうした分散投資により、リスクを分散・軽減することが期待されています。
■ 2022年の分散投資の成果(過去実績)
たとえば、2022年4月~11月のTHEOの実績では、以下のようなパフォーマンスでした。

- グロース(株式)とインカム(債券)は相補的に動く傾向
- グロースとインフレ(不動産や金)の値動きは似ていた
→ 結果として、全体での損失リスクは抑えられていました。
■ しかし、2024年7月の状況は異なる
今回の2024年7月は、すべての資産クラスが下落しました:

- グロース(株式のETF):−7.61%
- インカム(債券のETF):−5.57%
- インフレ(不動産や金などのETF):−3.16%
特に7月中旬以降はすべて右肩下がりとなり、分散の効果は見られませんでした。
■ 分散投資は「絶対の防御」ではない
分散投資は理論的にはリスク軽減につながる手法ですが、今回のように市場全体が同方向に崩れる局面では、その効果は限定的です。
- ドル安・円高・株安という“トリプルパンチ”で資産クラスが同時に下落
- 運用通貨の為替影響で、ETFの基準価額が相対的に不利に
- 金や不動産といった「安全資産」もリスク回避の逃げ場にならず
これにより、「分散しておけば安心」という期待は過信だったという印象を強く持ちました。
■ 今後に向けての教訓
今回の経験から得られた気づきは次の通りです。
- 分散投資も「万能」ではない。下落をゼロにはできない
- 投資は**“期待値”に賭けるものであり、短期的な損益に一喜一憂しすぎないことが大切**
- “売らない”という姿勢が、長期投資において最大のリスク管理である可能性もある
まとめ
2024年7月の相場は、分散投資の効果を改めて考えさせられる出来事でした。今後も「長期・分散・積立」の原則を守りつつ、過度な期待や楽観に流されずに、冷静に資産運用を続けていこうと思います。

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