現在、「eMAXIS Slim 全世界株式(通称:オルカン)」を中心に資産を運用しており、最近は “買い場” を探る難しさを痛感しています。
そんな中、「VIX指数」のトレンドを「MACD」で見る手法を使えば、少し有効な手がかりになるのではないかと仮説を立て、過去チャートも交えて調べてみました。
結論からいうと、MACDのシグナルは万能ではありませんが、一定のルールをもって活用すれば、買い場・売り場の参考にはなり得る可能性があります。
1.VIX指数 × MACD:考え方
まず前提として、「VIX指数」は“恐怖指数”と呼ばれ、米国株(特にS&P500)のボラティリティを反映するとされています。
オルカンも米国株比率が高いため、VIXとの「逆相関性」があると仮定するのは、無理ではないと感じています。
MACD(通称マックディー)は、短期EMAと長期EMAの差からトレンドを判断する指標で、「MACD線」「シグナル線」「ヒストグラム」の3要素からなります。
個別株の株価の場合、クロス(交差)を使ったシグナルとしては、次のような基本的なルールがあります:
- ゴールデンクロス:MACDがシグナルを下から上に抜く → 上昇シグナル
- デッドクロス:MACDがシグナルを上から下に抜く → 下降シグナル
この考え方をVIX指数にあてはめると:
- VIX の MACD が デッドクロス を形成 → VIXの上昇圧力が弱まる → 株価(オルカン含む)は上昇傾向へシフト
- VIX の MACD が ゴールデンクロス を形成 → VIXの反発圧力が強まる → 株価は下落傾向へ転じやすい
ということになります。
実際、過去チャートを遡ってみると、この仮説に合致する局面もいくつか確認できます。
2.VIX指数 × MACD:仮説
オルカンの基準価額と「VIX指数」の「MACD」の関連性については、以下の2つの条件を満たす場合に上昇傾向の前兆となる可能性が高いように見えます。
- 条件1:「VIX指数」の「MACD」が1.0以上の状況でデッドクロスを形成
- 条件2:「VIX指数」は20以上の状況でデッドクロスを形成
3.実際のチャート検証例
実際のチャートで示すと以下の黒い破線の楕円部分で、顕著なデッドクロスを形成した以降に基準価額が上昇する傾向になるように見えます。

※ 上のチャートではデッドクロスが3回見られますが、黄色で示した「VIX指数」の「MACD」が1.0以上(「VIX指数」は20以上)の状況の場合に、オルカンの基準価額と関連する可能性があります。
4.最新のチャートの状況は?買い場/売り場/静観
2025年3月14日午前の「VIX指数」の「MACD」は以下の状況で、デッドクロスを形成しました。(黒い太線部分)

- 「VIX指数」の「MACD」は1.98 ;条件1を満たす。
- 「VIX指数」は21.77 ;条件2を満たす。
今回のデッドクロスは2つの条件を満たしており、仮説が正しければ、ここから米国のS&P500は上昇することが見込まれ、相関するオルカンの基準価額も上昇することになります。
ということで、騙しのデッドクロス(すぐに反転してゴールデンクロスすること)の可能性もありますが、定期預金を解約して準備した待機資金で少しスポット購入することにしました。

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