含み益が溶けた今、できること ～「損出しのクロス」で見直す資産運用方針～

2025年4月2日にトランプ政権が発表した相互関税の引き上げにより、株式相場は全世界で暴落しました。

私が保有するロボアドバイザー2社と「eMAXIS Slim 全世界株式（オール・カントリー）（通称：オルカン）」の含み益は、4月7日（月）の時点で年初来から2,100万円ほどまさにドライアイスのように消えてしまいました。

今出来ることは何かー追加購入？リバランス？

ここで余裕資金があれば、追加購入のチャンスなのですが、私の場合、すでに資金の9割を投入したため、身動きが取りにくい状況です。

今出来ることと言えば、ロボアドバイザーのETF（上場投資信託）から得られた分配金に対し、配当所得として源泉徴収された所得税の節税対策くらい。

具体的には、配当所得と譲渡損益を通算できる制度を利用して、譲渡損を確定し、その後、売却した分を速やかに買戻しすること（損出しのクロス取引）です。

ロボアドバイザーTheo（テオ）について、年初来の分配金とリバランスによる譲渡損益の状況は以下のとおりです。

１　配当所得額（分配金）

２　譲渡所得（譲渡損益）

Theo（テオ）はおまかせ運用ですが、無駄にスイッチングによるリバランスを行うため、譲渡所得が増えてしまっています。この下落相場にもかかわらず、すでに100万円を超える譲渡所得・配当所得が生じて、20万円を超える所得税が源泉徴収されています。

実は、譲渡所得と配当所得が増えるとデメリットがあります。

※　国民健康保険料の算定では、（１）総合課税項目と分離課税項目が合算される、（２）控除は基礎控除のみであるため、安易に確定申告（源泉徴収された譲渡所得税・配当所得税の還付を受けるための申告）すると、還付金以上に国民健康保険料が増えることがあります。

ということで、今後、含み損が大きくなったタイミングでは、ロボアドバイザーを売却し、譲渡所得＋配当所得を減らして、節税（源泉徴収された23万円の還付）を進める予定です。

Theo（テオ）とウェルスナビを比較すると、リバランス（スイッチングと配分変更）と運用成績でウェルスナビが優位ということが3年間運用して明確になりました。

Theo（テオ）の売却分はウェルスナビに投入する；運用先のシフトについても検討していきます。