暴落でも“分散投資”は実際どうだった?バランス型ファンド vs オルカン比較データ

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今回の相場急落を機に、「資産クラスを分散すればリスクが軽減できる」という“定説”を改めて検証しました。私自身、ロボアドバイザー2社と低コストインデックスファンドである eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(通称:オルカン)を使って運用していますが、今回の「日銀ショック」によって含み益が1200万円以上溶けてしまいました。

では、資産クラス分散を売りにしているバランス型ファンド(株式・債券・不動産・コモディティ)では、実際どのくらい影響が出たのでしょうか?

今回は、人気のバランス型ファンド上位3商品を「最高値からの下落率」「利回り」「信託報酬率」の観点から比較しました。

人気バランス型ファンド3商品:データ比較

1.投資のソムリエ(アセットマネジメントOne

  • 投資対象:株式・債券・不動産
  • 最高値(7月10日):10,599円 → 8月6日:10,267円
  • 下落率:-3.1%
  • 利回り:0.79%/販売手数料:3.30%/実質信託報酬率:年1.54%

2.のむラップ・ファンド(積極型)(野村アセットマネジメント)

  • 投資対象:株式・債券・不動産
  • 最高値(7月11日):40,817円 → 8月6日:35,515円
  • 下落率:-13.0%
  • 利回り:19.25%/販売手数料:1.10%/実質信託報酬率:年1.518%

3.ダブル・ブレイン(野村アセットマネジメント)

  • 投資対象:株式・債券・コモディティ
  • 最高値(7月17日):13,216円 → 8月6日:12,676円
  • 下落率:-4.1%
  • 利回り:3.45%/販売手数料:3.30%/実質信託報酬率:年2.013%

参考:オルカン(インデックスファンド)

  • 投資対象:株式(全世界)
  • 最高値(7月11日):27,282円 → 8月6日:22,688円
  • 下落率:-16.8%
  • 利回り:25.10%/販売手数料:0.00%/実質信託報酬率:年0.05775%

分析・考察

ご覧のとおり、バランス型ファンドはいずれも「下落」しており、実際に影響を受けています。しかし、株式中心のオルカンと比べると下落幅は抑えられていました(例:-3.1%、-4.1%など)一方で、利回りはオルカンよりも低く、販売手数料や信託報酬率も高めです。

つまり、「分散しているから絶対に安心」という訳ではなく、あくまで「リスクもリターンも抑えられた運用」である、というのが今回の結論です。リスクを減らしたいならバランス型、最大リターンを狙いたいなら株式中心(オルカン)と、運用目的に応じた選択が重要です。

結論:どう運用すべきか?

結局のところ、相場の上げ下げに一喜一憂せず、【低コストで世界株式に投資し続ける】という運用方針が、今回の暴落でも大きく外さない選択肢であると考えます。特に、オルカンのように信託報酬率が極めて低く、世界株式に長期投資できる商品は、ポートフォリオの軸として有力です。

もちろん、リスク許容度・投資期間・資産規模は人によって異なります。ですから、今回のような相場の揺れを経験しながら「自分がどの位置にいるか(リスク許容度・目的)」を確認し、運用商品の見直しを図る機会としてください。

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