2024年8月、日経平均株価が一日で4,451円下落した、いわゆる「日銀ショック」。市場が大きく揺れたこの局面で、個人投資家はどのように行動したのでしょうか?とくに人気のインデックスファンド「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(通称「オルカン」)の動向に注目が集まります。
本記事では、アエラの記事や三菱UFJアセットマネジメントのデータをもとに、暴落時のオルカン保有者の実際の動きと、「ほったらかし投資術」の有効性について考察します。
セクション1:日銀ショックとは?
2024年8月5日、日銀の金融政策変更の影響を受け、日経平均株価は1日で4,451円もの急落を記録。
これにより「日銀ショック」とも呼ばれるパニック的な売りが発生しました。SNS上では「株を売った」「損切りした」といった投稿が多く見られ、個人投資家の狼狽売りが懸念されました。
セクション2:オルカンの投資家はどう動いた?
アエラ(AERA)の記事によれば、三菱UFJアセットマネジメントの情報として、以下のようなデータが公表されています。
- オルカンの解約率(下落前後):0.59%
- 純流出額(資金の引き上げ):0.22%
これはつまり、オルカンを保有していたほとんどの人が、暴落時にも売却せずに保有を継続していたということです。SNS等での騒ぎとは裏腹に、実際には冷静な判断をした投資家が多数派だったことが数字に表れています。
セクション3:「ほったらかし投資術」は有効だったのか?
このような局面でも売却せずに保有を続けられた理由として、多くの投資家が「ほったらかし投資術」を実践している可能性があります。
【全面改訂 第3版】ほったらかし投資術(朝日新書)では、次のように述べられています:
投資とは「持っていること」――株式市場に参加し、相場の上下に一喜一憂せずに、淡々と保有を続けることが重要。
この考え方を実践することで、短期的な変動に振り回されることなく、長期的な資産形成を目指せるのです。
セクション4:今後の相場と注意点
9月は例年、株式市場のパフォーマンスが落ちやすい「アノマリー(月別傾向)」があるとされる月。しかし9月下旬を迎え、今後は年末にかけて上昇トレンドに入るかもしれません。
市場の先行きは誰にも予測できませんが、どんな相場環境でも「持ち続ける」スタンスを貫くことが、長期投資における成功のカギとなるでしょう。
まとめ
「日銀ショック」と呼ばれた2024年8月の急落局面においても、オルカン投資家の多くは冷静な対応をしていました。SNSの情報に惑わされず、「ほったらかし投資術」を実践する姿勢が、多くの人を不安から救ったのかもしれません。
今後も、市場の短期的な動きに一喜一憂せず、コツコツと資産を積み上げていく姿勢が求められます。

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