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蛭ヶ岳―青根から丹沢主脈縦走、青根から大倉尾根下山ルート

2017年04月28日に津久井・青根から蛭ヶ岳、丹沢山、塔ノ岳を経由し、大倉まで丹沢主脈を日帰りで縦走しました。

今回、完歩しましたが、正直には無理なコース設定でした。反省も兼ねて振り返りたいと思います。

青根の東野バス停から蛭ヶ岳山頂までの標高差は1280メートルです。

登山ルートは青根から釜立沢を登り、姫次経由で蛭ヶ岳に登頂し、丹沢山から塔ノ岳を縦走、大倉尾根から秦野市の戸川公園に下山するルートです。

下山してから知ったのですが、 ヤマノススメ最新号 は大倉からの逆ルートだったんですね。・・・ということは登山道のどこかで、あおいたちとすれ違ったということになりますね。

「百三合目 バカ尾根とは聞いていたものの…」

コースタイム

JR橋本駅→三ケ木バスターミナル→東野バス停8:15→登山口9:25→青根分岐10:17→八丁坂ノ頭10:37→姫次10:59→原小屋平11:21→地蔵平11:29→蛭ヶ岳山頂12:28

蛭ヶ岳山頂13:06→鬼ヶ岩ノ頭13:29→棚沢の頭13:42→不動ノ峰13:51→丹沢山14:24→竜ヶ馬場14:42→日高14:55→塔ノ岳15:29→大倉バス停18:00

画像集(画像をクリックすると撮影場所の地図が表示されます。)

東野バス停

橋本駅から三ケ木経由で東野バス停までバスを乗り継ぎました。三ケ木から月夜野行きのバスは平日朝は7時40分発の1本のみ、登山者は10名ほどでした。

北丹沢は登山者が少ないと聞いていたので、おお、平日登山の同志と心強く思っていたのですが、途中、焼山登山口で8名が、その先で1名が降り、青根の東野バス停で降りた登山者は私ひとりだけでした。

登山口

クマ出没やルート選択ミスなどのトラブルに遭遇したら、、、不安な思いで青根の集落からスギ林の道を登り始めました。消防署で登山届を提出しました。

登山道の取り付きです。林業用のモノレールがあります。ここから釜立沢沿いのルートを緩やかに登ります。

青根分岐

砂防ダムを超えてしばらく進むと当面の目標である稜線が正面に見えます。まだ、相当の登りで、げんなりします。

登山道が沢伝いから外れると、向かって左の尾根線に向けて急登が始まります。標高差800メートルの登ると緩やかな尾根に到着します。

結構、足に来ていたので、ストレッチしたところ、ふくらはぎが攣ってしまいました。準備運動をろくにせずに、登り始めたのがまずかったようです。

姫次

姫次までは東海自然歩道でよく整備され、歩きやすいのですが、登山者には出会うことはありません。姫次に到着しましたが、富士山は見えませんでした。

蛭ヶ岳までの半分くらいでしょうか。ここから標高差100メートルを下ります。

南アルプス遠景

原小屋平までのルート途中、遠方に白い峰々が見えました。山容から、間ノ岳と北岳だと確信しました。仙丈ケ岳、鳳凰三山、甲斐駒ケ岳も見えていたようです。

少し元気が出たものの、まずは蛭ヶ岳まで足を傷めずに登ることに専念しました。ここではじめて、2名の登山者とすれ違いました。

原小屋平

原小屋平に着きました。テン場に最適な平地ですが、丹沢はテン泊禁止だそうです。

登山道

木道と階段が続きます。段差が大きいと足が攣りそうになるので、細心の注意を払います。

登山道には距離標識があり、トレースもはっきりしており、迷うことはありません。

蛭ヶ岳まで0.4キロメートルの標識とともに、崩れた沢の頭に出てきます。蛭ヶ岳山荘が見え、少し安心しました。

蛭ヶ岳山頂

蛭ヶ岳の山頂です。神奈川県の最高峰1672メートルです。自宅からも見える山頂に立ったのは感慨深いです。

大倉尾根を登ってきた男性、西丹沢から檜洞丸を縦走してきた女性がいました。

丹沢三峰

蛭ヶ岳山荘の東側から都心方面です。丹沢三峰が間近に見えます。自宅もこの視界にあるはずです。

主脈縦走路

これから行く予定の丹沢山と塔ノ岳が見えますが、かなり遠いです。不動ノ峰が手前の真ん中、丹沢山がその奥の左、塔ノ岳が最奥の右なので、スネークに歩くことになります。

鬼ヶ岩ノ頭

鬼ヶ岩ノ頭です。下調べをしなかった私が悪いのですが、気持ちのいい稜線歩きではなく、かなりのアップダウンがありそうで、、、先行きが不安になります。

蛭ヶ岳全景

鬼ヶ岩ノ頭から振り返ると蛭ヶ岳の雄姿が見えました。丹沢方面から来るとまるで立ち塞がるように見えるようです。

稜線

稜線はアップダウンがありますが、フラットな場所は笹原が続きます。

箒杉沢

西側、箒杉沢方面の展望です。左上に目指す塔ノ岳と尊仏山荘が見えます。

みやま山荘

棚沢の頭、不動の峰と100メートルのアップダウンを繰り返し、蛭ヶ岳から1時間20分で日本百名山・丹沢山の山頂です。

丹沢山山頂

断続的に雨がポツポツと降り出していましたので、先を急ぎます。

蛭ヶ岳遠景

途中、平坦地で木の根に足を取られ、再び、ふくらはぎを攣りましたが、懸命のストレッチで何とかリカバリーしました。

竜ヶ馬場、日高のアップダウンをクリアし、最後の登りで力を振り絞って、ようやく塔ノ岳に着きました。

塔ノ岳

塔ノ岳に到着しました。横浜方面、三浦半島、相模湾から箱根まで見えます。

あとは以前も経験した大倉尾根を下るのみです。そう思ったのですが、、、実はここからが大変でした。

花立山荘まではよかったのですが、下りで前側の筋肉を消耗し、ひざ裏に激しい痛みを感じるようになり、大ピンチに。日も傾きはじめました。

こんな体調での大倉尾根は下りとはいえ、長い道のりでした。無理なルート設定を猛省し、命からがら薄暮の大倉のバス停に着きました。

感想

毎朝、丹沢の稜線を見ており、いつかは蛭ヶ岳に、そしてあの稜線の縦走をと思っていました。

バスの利便性を考えて、青根から登り、大倉に下りることにしました。標高差は蛭ヶ岳まで1300メートル、累積標高差で1800メートルです。

今までで一番ハードなルートです。

青根から八丁坂ノ頭までがかなりハードで、そこでふくらはぎを攣ってしまいました。

本当であれば、ここで下山するべきだったと思います。

蛭ヶ岳まで登れば何とかなるという思いで、注意しながら登りました。

無事に登頂し、縦走と大倉尾根の下山で、半分は終わった気持ちになったのですが、これが大間違いでした。

縦走路は100メートル前後のアップダウンが幾度も続き、そして大倉尾根の下りも疲れ切った足には本当に堪えました。

このルート、蛭ヶ岳山荘、みやま山荘で一泊するのが順当だと思います。無理な行程は事故のもとです。

例によって(1)歩く距離(2)歩く時間(3)標高差で評価します。

(1)歩く距離★★★(2)歩く時間★★★(3)標高差★★★(4)総合★★★

といったところです。

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